紀平梨花 家族 現在 姉妹の絆で支え合う感動のストーリー
紀平梨花選手は、2018年のグランプリファイナル覇者に輝いた実力派フィギュアスケーターです。テレビや大会で華やかな演技を見せる彼女ですが、実は支えになっているのは“家族”の存在です。温かい家族に囲まれて育った梨花選手の家族構成や、姉妹の絆を振り返りつつ、現在取り組んでいる復帰へのチャレンジや新たな目標について迫ってみましょう。
家族と姉妹の絆
紀平選手の家族は、父・母・姉の4人家族です。姉の紀平萌絵(もえ)さんは梨花選手より4歳上で、現在はダンサーとして活動しています。実は梨花選手が5歳でフィギュアスケートを始めたきっかけも、すでにスケート教室に通っていた姉の影響だと言われています。当時から姉妹は仲が良く、いまでも仲良しエピソードがたくさん。たとえば2025年2月、梨花選手はインスタグラムで「お姉ちゃんと久々にお出かけ」と姉との2ショットを投稿し、ファンからは「姉妹そろって可愛い」「最強姉妹」と絶賛の声が集まりました。
さらに姉妹の絆はスポーツ面でも強力です。梨花選手は姉について「太陽みたいに明るく、何事にも努力を惜しまない」「どんな時も私の大きな支え」とインスタグラムで感謝の気持ちを綴っています。実際に姉の前向きな姿勢に勇気づけられることも多く、二人で乗り越えていこうという強い約束を互いに交わしているそうです。家族のサポートだけでなく、最も身近な姉妹同士がお互いを尊敬し励まし合う関係こそが、梨花選手を大舞台へ導いてきた原動力と言えるでしょう。
両親の献身的サポート
両親のサポートも目覚ましいものでした。父親は勤め人ながらスキー指導員の資格を持ち、娘をより高いレベルで学ばせるために優秀なコーチ選びに余念がありませんでした。実際、関西大学KFSCで指導する濱田美栄コーチとの出会いは父親の功績とも言われています。一方で母親は、もともとフルタイムの事務職員でしたが、娘の練習に合わせてタイトなスケジュールを送れるよう思い切って退職。代わりにデパートの販売員に転職し、西宮市から練習場のある大阪・高槻市まで毎日送り迎えを行いました。
時間のやりくりだけでなく、健康管理や生活面でのサポートも徹底的です。幼い梨花選手のために朝3時に起きて栄養バランスを考えた朝食を用意し、毎日10時過ぎまでリンクへ送迎しました。さらに中学進学で通学時間が増えた際には「娘がスケートに集中できるように」と、住んでいた一戸建てを売却し練習場近くへ引っ越すほどの決断も。こうした両親の献身的な支えは、まさに“娘の夢への本気度”を示しており、梨花選手自身も心強く感じているはずです。
幼少期からの厳しい練習
紀平選手の幼少期には、小学生とは思えないほど過酷な練習が課されていました。毎朝練習してから小学校に登校し、授業中は昼休みを削って再びリンクへ。授業が終わればすぐにスケート教室に戻り、夕方まで氷上トレーニングという日々です。そんな中でも母親は、たとえ疲れていても自分で決めたことは最後までやり抜くよう厳しく指導したといいます。ある日、疲れ切っていた梨花選手が「明日はお弁当を作ってほしい」と母に頼むと、母は「自分でやると約束したことは責任を持ってやり遂げなさい」と一喝。その後、梨花選手は自分でお弁当を作る習慣が身についたそうです。
両親は決して甘やかしませんでしたが、それもすべて「自立したアスリートに育ってほしい」という思いから。彼らの熱血教育により、梨花選手は我慢強く目標に向かって努力する精神力を鍛えられました。このように幼い頃から鍛錬を続けてきた経験が、のちの大舞台でも「動じないメンタル」を生み出したのでしょう。
ケガとリハビリからの復活への道
その後、順調にキャリアを重ねてきた紀平選手ですが、2021年に大きな挫折が訪れます。右足の距骨疲労骨折を負い、以降はジャンプ練習が難しい状態に。怪我の影響で2023、2024年の2シーズンは国際大会への出場を控え、リハビリに努めてきました。完全復帰を目指し懸命に治療を続けてきた梨花選手ですが、2025年9月にはミラノ・コルティナ五輪最終選考会となる中部選手権を「安全面を考慮して」欠場すると表明。
自身のインスタグラムでは「右足の回復は順調でほぼ完治の状態まできているが、あと一歩で完全ではなく、複数回の高難度ジャンプで痛みが出ることもある」と正直に報告しました。「思い切り練習できないもどかしさや不安が続き、悔しい気持ちです」と心情を吐露しつつ、「新たな挑戦にも前向きに取り組んでいます。今は復活に向けて全力で努力してまいります」と決意を語っています。五輪出場への道は一旦閉ざされましたが、梨花選手はめげることなく復帰への道を模索しています。
SNSで見る素顔と近況
長らく競技会からは離れているものの、梨花選手はインスタグラムなどSNSを通じてファンへ近況を発信しています。2025年2月には姉・萌絵さんと仲良く出かけた写真を公開し、相変わらずの美人姉妹ぶりに「可愛すぎる姉妹」「本当に仲良し」と大反響を呼びました。また8月にはカナダでの練習参加に向けた出発を報告。「色々と大変だったので、やっと行ける~」と飛行機への搭乗前ショットを投稿し、ファンからは「気をつけて!」「頑張って!」と激励のコメントが寄せられました。こうしたやり取りからは、普段のトレーニング風景や家族との時間、素顔の笑顔も垣間見え、距離感の近いコミュニケーションが感じられます。
新たな挑戦:アイスダンス転向
そして2025年9月末、紀平選手は驚くべき決断を発表しました。元アイスダンサーの西山真瑚選手(23)とペアを組み、アイスダンスに挑戦すると自身のSNSで報告したのです。これには両選手ともカナダの拠点からオンライン会見で意気込みを語り、紀平選手は「全く考えもしなかった挑戦ですが、アイスダンスをとても楽しめている。大きな挑戦になるので全力で頑張りたい」と前向きにコメント。西山選手も「素晴らしいスケーターの梨花さんと組めてうれしい。二人で目標を掴めるよう努力したい」と意気込みました。
足のケガについてもアイスダンスなら影響は少ないとし、10月下旬に予定される西日本選手権(滋賀・大津市)で実戦デビューする見込みです。使用するリズムダンスはマムボNo.5、フリーダンスは映画「もののけ姫」の楽曲で、ファンにも話題となっています。なお梨花選手は「シングルを完全に引退するわけではない」ともコメント。氷上で磨く新たな技術はシングルにも生かせると信じ、まずはアイスダンスに専念して経験を積む考えです。
これからの目標
紀平選手と西山選手はコンビ名を「りかしん」として2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪も視野に入れていくといいます。紀平選手自身も「可能性があるなら、チャレンジしないという選択肢はない」と五輪に向けた強い意志を示しました。しかし彼女が口にする最大の夢は2030年冬季五輪出場です。日本開催が見込まれるその大会で滑ることを目標に、新境地となるアイスダンスでさらなる高みを目指しています。本人は「これからも2人でたくさん笑って支え合い、乗り越えていこう」と語るほど意気軒昂。こうした家族や姉妹、仲間たちの支えを糧に、紀平梨花選手はこれからも氷上で新たな歴史を作っていくことでしょう。



コメント