池波志乃の家族構成と現在の穏やかな暮らし女優としての歩みと心温まるエピソードまとめ

男性芸能人

愛し合うおしどり夫婦の笑顔:池波志乃さん47年の絆

伝統芸能一家の出身

池波志乃さん(本名:中尾志津子)は1955年生まれ、東京都荒川区出身。祖父は5代目古今亭志ん生、父は10代目金原亭馬生と、名門落語家一門の出身です。高校中退後に新国劇に入り、「池波志乃」という芸名も父が名付けました。このように幼少から演劇・芸能に囲まれた環境で育ち、その妖艶さと品格を併せ持つ演技力で俳優の道へと歩み始めます。

 

女優・エッセイストとしての歩み

1974年、映画『沖田総司』でデビュー、NHK朝ドラ『鳩子の海』(1974~75年)などへ出演して存在感を示しました。美しく色っぽいながら気品ある演技で主に名脇役をつとめ、『丑三つの村』(1983年)では衝撃的な演技が話題に。【出演作例】

  • テレビドラマ:NHK連続テレビ小説『鳩子の海』(1974~75年)

  • 映画:『丑三つの村』(1983年)

  • 大河ドラマ:『いだてん~東京オリムピック噺~』(2019年)

1980~90年代は数多くの作品に脇役出演し、仲間内でも慕われる存在でしたが、90年代中盤から体調不良などで芸能活動を一時休止。夫・中尾彬さんと共に穏やかな日々を送っていました。2007年には料理エッセイ『食物のある風景』の刊行を機にテレビ出演を再開、夫と関西のローカル番組で共演するなど少しずつ活動を再始動しました。2019年には約20年ぶりにNHK大河『いだてん』で5代目志ん生の妻役(自身の祖母役)として女優復帰し、大きな話題となりました。

 

著書・エッセイ活動

池波さんは女優業だけでなく、エッセイストとしての顔も持ちます。1980年代には料理本やエッセイを執筆し、食と人生をテーマにした著作も多数あります。主な著書を挙げると、1983年刊『酒肴とびっきり―粋にふたり酒を楽しむ本』や84年刊『志乃の男泣かせの一品料理』、91年には夫との共著『うちの手料理-二人で楽しむ料理とお酒』などがあります。その後、2007年に『食物のある風景』、2018年には中尾夫妻共著で終活について語った『終活夫婦』を上梓しました。執筆では料理や食、夫婦生活についてのコラムや書評も数多く手がけ、テレビ・ラジオのトーク番組でそのエピソードを披露することもあります。

 

長年連れ添った俳優・中尾彬さんとの出会い

1977年、俳優・中尾彬さん(当時35歳)と志ん馬・馬生一家の縁で初対面。お酒(日本酒)をきっかけに意気投合し、交際を開始しました。中尾さんは当時離婚調停中でしたが、周囲に「彼女を妻にする」と公言し猛アプローチ。1978年に結婚すると、以後46年あまり夫婦として寄り添うことになります。お二人の年齢差は13歳でしたが、価値観や趣味が合い「一緒にいて居心地が良い」と中尾さんは語り、深い絆で結ばれました。子どもはいませんでしたが、そのぶん二人で過ごす時間を大切にし、絵画や音楽、美術展めぐり、旅行など夫婦で様々な体験を共有しました。2014年には「いい夫婦パートナー・オブ・ザ・イヤー」も受賞し、世間から理想の夫婦として憧れられています。

 

おしどり夫婦の秘訣

池波志乃さんと中尾さんは「芸能界随一のおしどり夫婦」と呼ばれ、共通の趣味や日常の工夫が仲良しの秘訣です。

  • 料理とお酒好き:二人とも日本酒好きで、若い頃は夫婦で一升瓶を空けることもありました。夕食には池波さんが毎晩手書きの「お品書き」を添えて料理を用意。白菜と豚バラを使った鍋料理は夫の名を取って「中尾鍋」と呼ばれ、テレビ番組でも紹介されるなど評判です。

  • 夫婦のルール:池波さんは「子供を育てることができなかったが、夫を育てることができた」と冗談めかします。家事・生活のささいな取り決めも微笑ましいエピソードです。たとえば夫の機嫌をとるために、あえて「遊んでいきなさい」と現金を渡すことも(実はこれで家に引き止める作戦だそう)。また、夫に「でも」「だって」と言わず反論を避けるのが暗黙のルールです。細木数子さんなどからも「理想的な妻」として絶賛されるほど、互いに尊重し合い笑顔の絶えない生活を送っていました。

 

現在の活動

近年はテレビやラジオへの出演を通して、再びメディアで活躍しています。バラエティ番組やトーク番組へのゲスト出演が増え、夫婦エッセイの知名度もあって幅広い年代の視聴者に知られる存在です。2025年4月にはテレビ朝日「徹子の部屋」に出演し、中尾さんの壮絶な闘病生活と共に在りし日の思い出を初めて語り注目されました。夫亡き後も高い親和力は健在で、冠番組の特番や情報番組、旅番組への出演が続いています。また2021年には買取サービスのCMに夫婦で起用され、新たなファン層も獲得しました。さらに自身が代表を務める会社「オフィスSHINO」を立ち上げ、実業家としての顔も見せています。書き手としては、現在もエッセイやコラムの執筆を続け、映画・演劇イベントの講演やサイン会などでもファンと交流しています。

 

心温まるエピソード

池波さんと中尾さんには、ほほえましい家族エピソードも多く残されています。愛情深い食卓での出来事が代表的で、夫婦二人でメニューを考え手料理を楽しむ姿はテレビで何度も紹介されました。旅先でのエピソードも印象的です。2019年のテレビ朝日旅番組では、長年の相棒と電車旅に出かけ、番組クルーが照れ笑いするほど仲むつまじい様子が放映され、視聴者の涙を誘いました。また日常では、中尾さんが好物のカレーや異国の料理を食べたいと言えば池波さんが作り、時には有名画家の日本画を一緒に鑑賞するなど互いの好みを尊重。中尾さんには寝る前に妻が必ず髪をまとめ、ご機嫌をとるなどの“おふざけルール”もあり、「一緒に年を重ねられて幸せ」と語っていました。47年もの間支え合い、数々の思い出を紡いできたお二人の姿は、多くの人々の心を温かくしてくれます。

池波志乃さんは今もなお、女優として、そして温かい人柄で多くの人に愛される存在です。家庭や夫婦関係を大切にしながら芸能活動を続けるその姿は、世代を超えた憧れとして語り継がれています。彼女がこれからもつむぐ物語に、多くの人々が注目しています。

 

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