幼少期と家族構成
二階堂ふみさんは1994年9月21日、沖縄県那覇市で生まれました。父は東京出身の和食料理人、母は沖縄出身の映画好きという家庭で育ちました。ご兄弟はおらず、一人っ子として両親との密な時間の中で少女時代を過ごしています。
父母との別れと母子家庭としての育ち
11歳の時、両親が離婚。父とは別居し、母に引き取られて沖縄の実家で暮らすようになりました。経済的には決して裕福ではなかったと語っており、鍵付きのお風呂もない生活だったと言います。その中でも、そばをすすって食べることを堂々とすすめる父親の教えや、映画館へ頻繁に連れて行ってくれた母との思い出が、彼女の根幹を支えているようです。
映画好きな母の影響と芸能界入り
幼少期より母と映画を観に行くのが日課で、本格的に俳優を志す土台になりました。12歳で地元紙「沖縄美少女図鑑」のグラビアに掲載されたことがきっかけでスカウトされ、ローティーン向け雑誌『nicola』の専属モデルを経て女優への道を歩み始めました。
芸能界での成長と家族のサポート
2009年の映画デビュー作『ガマの油』から、『劇場版 神聖かまってちゃん』、『ヒミズ』などで世界的映画祭の賞を受賞。母は劇場作品のたびに観に行き、離れて暮らす父も二階堂さんの活動を温かく見守っていたと伝わっています。家族からの小さな応援が、心の支えであり続けているようです。
出典元:ナタリー/2009年の映画デビュー作『ガマの油』
現在の出演作と舞台活動
2023年には『VIVANT』に出演し、過酷なモンゴルロケの中で演技力を発揮。2024年1月スタートの『Eye Love You』ではテレパス能力を持つ社長役を好演しました。2025年9月には、カズオ・イシグロ原作映画『遠い山なみの光』で広瀬すずさんと初共演し、戦後長崎の女性・佐知子を演じます。また、2024年末からは本多劇場にて舞台『峠の我が家』に出演するなど、演劇でも活躍中です。
出典元:GAGA/カズオ・イシグロ原作映画『遠い山なみの光』
食生活や環境・動物への意識とライフスタイル
2015年にフェレットを飼い始めたことをきっかけに動物愛護や持続可能な社会に関心をもつようになりました。2018年からは魚介のみを食べる「ペスカタリアン」を実践し、モンゴルロケ中の食環境でも“菜食”スタイルを維持。2023年には、動物性素材を一切使わない木の実由来のサステナブルなアウターを発表しました。現在も犬や猫と暮らしつつ、演技以外の分野でも表現を追求しています。
恋愛と結婚観 子供はいないという選択
2025年夏時点で独身であり、結婚歴もなく子どももいません。過去のインタビューでは「結婚より今自分がやりたいことがたくさん」と語られ、母も「しなくてもいいのでは」と柔軟な価値観を示しています。ブラックボックス化しがちな私生活ですが、“家族”としての支えは今も軸であり、その強さが、自立と自由を尊ぶ現在の姿勢にもつながっています。
写真家・表現者としての今
二階堂ふみさんは女優としてだけでなく、写真家としても活躍しています。雑誌『小説新潮』などで書評エッセイを連載し、自身の文筆活動も継続中。演技以外の表現手段を広げ、社会やアートに対して発信する姿勢が見られます。
まとめ 今後の展望と家族への感謝
現在30歳、芸歴約20年。沖縄と東京を往復しながら独自の表現を磨き、2025年には日英合作映画への出演が控えています。演技、写真、文章、環境活動。多岐にわたる取り組みを通じて“誰かにとっての救いになるような俳優であり表現者”であることを目指しています。その軸には、今も変わらず母の存在と、東京以外で一人っ子として育ててくれた両親への感謝が根底にあります。これからの歩みも、家族の思いと共に描かれていくでしょう。
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